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Tag ‘佐渡’

佐渡にて「永遠」開幕!


「鼓童ワン・アース・ツアー〜永遠」初日・佐渡公演

Photo: Takashi Okamoto

『雨よ風よ』 写真:岡本隆史

 

11月20日、「永遠」初日の舞台を、拠点である佐渡で無事迎えることができました。ご来場いただきました皆様、温かい拍手と沢山のカーテンコールを有難うございました!

11月末より全国の劇場を巡ります。鼓童の描く「永遠」をお楽しみください。

鼓童ワン・アース・ツアー2014〜永遠

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11月 20日 (木) 【新潟】アミューズメント佐渡
11月 30日 (日) 【新潟】シティホールプラザ「アオーレ長岡」※
※中越大震災10年復興祈念・東日本大震災復興祈願祭 ハートビート・プロジェクト特別公演
12月 2日 (火) 【神奈川】ミューザ川崎シンフォニーホール
12月 4日 (木) 【愛知】愛知県芸術劇場コンサートホール
12月 6日 (土) 【大阪】NHK大阪ホール
12月 7日 (日) 【大阪】NHK大阪ホール
12月 10日 (水) 【岡山】岡山市民会館
12月 12日 (金) 【広島】上野学園ホール
12月 15日 (月) 【福岡】博多座
12月 16日 (火) 【福岡】博多座
12月 19日 (金) 【東京】文京シビックホール
12月 20日 (土) 【東京】文京シビックホール
12月 21日 (日) 【東京】文京シビックホール
12月 22日 (月) 【東京】文京シビックホール
12月 23日 (火・祝)【東京】文京シビックホール
12月 25日 (木) 【新潟】新潟県民会館

Photo: Takashi OkamotoPhoto: Takashi Okamoto

交流公演メンバーもロビーでお出迎え

 


【鼓童 番組出演のお知らせ】

11月22日「心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU」和太鼓SPに鼓童が出演します、どうぞご覧ください。また同日、テレビ神奈川「鼓童 永遠の響き」もあります。こちらもお見逃しなく!

■11月22日(土)23時〜日本テレビ「心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU」出演
番組サイト:http://www.ntv.co.jp/rockyou/kokoro/2014/11/post-125.html

■11月22日(土)18:30~テレビ神奈川「鼓童 永遠の響き」放映

▶詳しくはこちら


鼓童、そして和太鼓の原点こそが『永遠』/鼓童稽古場レポート


鼓童、そして和太鼓の原点こそが『永遠』

文●今井浩一(フリーライター)、写真●岡本隆史

 ▶PDFでみる/印刷をする

佐渡に初めて渡ったとき、その日最後の輝きを放ちながら、水平線の向こうに沈んでいく太陽がなんとも感動的だった。佐渡汽船の新たな高速カーフェリーがこの秋に「あかね」と名づけられたばかりだけれど、まさにそれがあの日の夕陽の色だった。そして合わせて佐渡で大切に育てられている天然記念物のトキの色にも重ねたネーミングなのだそう。そんな佐渡の夕陽は、島の豊かな自然を象徴している気がして、それがなぜなのかはわからないけれど、他所で見る夕陽に比べて格段に劇的だった。

鼓童の稽古場で、新作『鼓童ワン・アース・ツアー〜永遠』初の通し稽古を見ていて、実はそんなことを思い出していた。まるで秋祭りを彷彿とさせるような懐かしくて、温かな音色、オープニングからほどなくステージ後方に浮かび傾いていく太陽が、すぐさま佐渡のイメージを喚起させてくれたのだ。

それにしても『永遠』とはまた、過ぎるほどに壮大で、深遠なタイトルだ。

そのことについては、坂東玉三郎芸術監督はこうしたためている。

Photo: Takashi Okamoto
「永遠というテーマについて自分なりに思いを巡らせていたある日、ふと「自然の営み」が螺旋状に続いて行く、という考えに行き着いたのです。「自然の営み」を羅列することで「永遠」を表現出来たらと。厳密に言えば「永遠」というものは無いのかも知れませんが、それに繋がるきっかけとして 夜明け 光 雨 風 雲 波 星々 夕暮れ その中の「人間」というものが思い浮かび上がってきました。」

 

全員で試行錯誤する稽古場は
心、音、そして笑顔の交歓に満ちあふれていた

Photo: Takashi Okamoto

自然の営みは、人智ではどうにもならない圧倒的な力もあれば、小さな芽にも宿る生命の神秘のような力もある。そんなさまざまを、和太鼓の音色のあらゆる表情でつづっていくのが『永遠』、ではないだろうか。

これから始まるドラマを映し出すスクリーンが闇に広がっていくような曲「夜霧」(前田剛史作曲)で始まった。おりん(※1)の高音が、島を吹き抜ける涼やかな風のように響きわたる。そして横笛を軸にいろんな、新たに取り入れたものも含めた“打つ”楽器がベースのリズムを刻むメロディーは、前述した秋祭りの祭り囃子のよう。日本人の中に古くから伝わるなりわい、繰り返し繰り返し行われてきた営み。そんなものに対する郷愁をかき立てる。同時に波の音、風の音が加わり、佐渡の自然の豊かさを、海であったり山であったりの恵みへの感謝を思わせる。

(※1 正式名称は「ここちおんず」という仏具)

 

『永遠』の1部は、冒頭とエンディングが、こうした世界観で包み込まれている。和太鼓の爽快感を期待する観客をするりと交わし、はぐらかしてくすぐり、やがて燃え上がらせる。

桶胴のソロから続く「カタライ」(前田剛史作曲)では、一人の奏者の周りを大小いろんな大きさ、いろんな形の和太鼓がぐるりと囲み、そのさらに外側を4人の奏者が囲むというユニークなポジショニングで演奏が繰り広げられていく。それはまさにフリージャズのセッションのようだ。

Photo: Takashi Okamoto

「この曲は玉三郎さんから太鼓で囲ってみたらいいんじゃない? 囲った状態でつくってみてほしいと言われて作曲したものです。おしゃべり、会話するというテーマがあって、太鼓によってさまざまな拍子、それぞれに違う言葉(音)を持っているのですが、その個性がうまく混じり合って一連の曲になっていけばいいなあと。生きているうえでの、コミュニケーションとしての会話、人間の根源的な営みを描いているんです。玉三郎さんは太鼓を和音的な楽器として捉えていらっしゃるというか。音の高低が混じり合ったときのメロディー、複雑な中にも大きな波があるとか、そういうものを求められている気がします」

Photo: Takashi Okamoto

稽古場では、メンバーと同じ目線で、まさに「一緒に」作品づくりをする芸術監督がいる。すべてを瞬時にチョイスしていく姿は、太鼓の演奏はしなくとも、直感的に魅力的な要素がわかってしまうかのごとく。「カタライ」の返し稽古でも「いっそ、こうしてみたら」とメンバーのアイデアを大胆に膨らませていく。次!次!次!と叩く太鼓を指で素早く指示していく。奏者もそれを右へ左へ身体を切り返して負けじと叩き続ける。芸術監督のアドバイスによって、若い奏者たちが、動きが、音がより自由に、大胆になっていく。一息ついて芸術監督とメンバーたちが笑顔の交歓している稽古場は、皆がハジけている。そして先ほどのフリージャズは、奏者同士の濃密なやりとりへと変貌していくのだ。

 

芸術監督のさまざまなオーダーから
改めて太鼓の魅力に気づくことができた

Photo: Takashi Okamoto

この通し稽古が行われたのは9月の中旬のこと。8月21日から23日に行われたアース・セレブレーションの喧噪が徐々に秋風に変わりかけていた。しかし鼓童村の稽古場では、この11月からツアーを開始する新作『鼓童ワン・アース・ツアー〜永遠』の稽古が熱を帯びていた。世界を、国内をかけめぐっている鼓童とあって、数少ない全員が集まってのリハーサルは集中度がものすごい。『永遠』に取りかかったのは今年1月のことだったそうだ。「今回はすべて新曲で行きましょう!」の芸術監督の一言から始まった。これまでの作品は、鼓童の代表的な曲を核にアレンジしたり、形を変容させながらつくられることが多かったが、『永遠』はすべてがまっさらな状態からのスタートだ。


Photo: Takashi Okamoto

芸術監督から渡された『永遠』について(冒頭の)短い文章をもとに、イメージなどを一緒になって話し合い、共有した。「それをもとにアイデア出し、発表をする機会を何回か持ちました。その内容は曲であってもいいし、太鼓を叩く形でも太鼓の配置でもなんでもいいんです。それを玉三郎さんがご覧になって、その中から得た着想をもとに新作が練られていきました。この曲のこの部分を膨らませたい、この形を使ってみたいというものを核に徐々に作品ができていく感じです」(船橋裕一郎)。その後は芸術監督がチョイスした“種”をメンバーそれぞれが育てていく作業がずっと続けられ、その全貌が姿を表したのが9月上旬だった。

『永遠』は、坂東玉三郎が芸術監督となって演出を手がける第3作目。第1作目の『伝説』は、鼓童の伝説的演目と芸術監督が手掛けた新作曲をつないだ作品だった。第2作目の『神秘』は、闇と光の交差する幻想的な空間で、演劇的な要素、役者としての立ち方を追求したものに。芸術監督が求める表現、それは鼓童にとっての新たな挑戦というべきものだった。

Photo: Takashi Okamoto

「以前の鼓童というのは、歯を食いしばって、汗を飛び散らせながらデカい音を出してなんぼみたいなところが少なからずあった。玉三郎さんには逆に引き算を要められて、しばらくは小さい音、繊細な音をひたすら練習しましたね。そのことで一つの太鼓がどういう音色を持っているのかを改めて知る機会になりました。だから作曲するときでも、そうやって発見した音を散りばめられるようになりましたね」(前田剛史)。

Photo: Takashi Okamoto

「自分たちで演出をしているときには、新しいことをやろうと思っても、昔からの鼓童の伝統にしばられた部分が意外と大きいんだなと気がつきました。半纏、鉢巻きや褌が脱げなくて、脱げないがゆえに踏み出せなかった。確かに最初は衣裳を脱ぐことにさえ抵抗がありましたが、脱いでみたら気持ちも変わって、新しいことにチャレンジすることが面白くなってきました。玉三郎さんは思いもかけないことをおっしゃるんですけど(笑)、それが今では意外としっくりくることもある」(坂本雅幸)。

Photo: Takashi Okamoto

「今まで鼓童は、和太鼓と日本の民俗芸能をベースにしていたので、洋楽的なリズムをやること、ダンスのような身体のさばきには違和感があったんです。玉三郎さんが新しいことを積極的にやらせようとされていて、戸惑いながらも自分たちの受け幅が広くなってきて、今度はこれ、今度はこれとわかるようになってきたんです」(石塚充)。

2012年の正式就任以前から続く芸術監督との10年におよぶ交流を通して、その思いはメンバーの中で消化、浸透してきたからこそ、『永遠』では、皆がフラットな状態からスタートできたのだ。

 

和太鼓とは何か? そんな問いから生まれる新たな魅力

Photo: Takashi Okamoto

『永遠』の第二部もおりん(※2)の音から始まる。どうやらこの音は、観客が日常から離れるためのおまじないのようなものかもしれない。小さなシンバルのようなチャッパと鈴(すず)などの鳴りもののアンサンブルから始まる。そこから4人が抜け出し、コンテンポラリーでありながら土着性も感じさせるダンスを繰り広げる。チャッパやガムランの鳴り響く不思議なメロディーに併せてのダンスが異空間へと観客を誘う。

(※2 正式には「久乗おりん」)

 

異空間で最初に出会うのは「焚火」(小田洋介作曲)。まるで和太鼓の概念をくつがえしていくようなユーモアにあふれた演奏だ。5人の奏者が和太鼓の縁を円を描くようにツーっとなぞる、コンコンと叩く。和太鼓というもののすべてを使って、明らかに和太鼓とは違った音とリズムを生み出していく。誤解を恐れずに言えば、目を閉じて聞いていたら、デッキブラシやドラム缶などを使ったパフォーマンス、『ストンプ』の世界に入り込んでいくようだった。それが和太鼓が奏でているものとは思えなかったのだ。鼓童の影響を受けて『ストンプ』が誕生したのはよく知られていることであるけれど、その世界観の原点であり、太鼓の奥深い可能性を見せられた気がした。

Photo: Takashi Okamoto

「永遠というテーマを考える中で、僕にとってははるか昔にさかのぼる必要性があったんです。永遠は未来だけではなく過去にもあるわけじゃないですか。だったら和太鼓の基本的な演奏方法が確立される前の段階、和太鼓が和太鼓になる前の生まれた瞬間を想像してみたとき、曲をつくるうえで、従来の和太鼓の音のつくり方を外してみようと思ったんです。もしかしたらあんなの和太鼓じゃないとおっしゃる方もいらっしゃるかもしれないけど、本当の原始の時代はどんなふうにやっていたかなんて誰もわからないじゃないですか。“従来の”という考え方自体が基本ができ上がってからのことですから」。

小田がこの発想にたどり着いたのも、『伝説』『神秘』という作品を経て、芸術監督が目指しているものが何であるかがわかってきたからだと言う。これは芸術監督が歌舞伎というものを伝統芸能ではなく現代と呼吸する表現に昇華させている姿勢に通じるものではないだろうか。鼓童の中心メンバーである小田が突出してこうした自由な発想を生み出すことは、ほかのメンバーへの影響も大きいはず。

 

Photo: Takashi Okamoto

やがて、笛の音とともに、ふさのついた長いバチを振りかぶっての踊りが始まっていく。円を描きながら回っていくうちに、それは平胴大太鼓を叩く動きに変わっていく。平胴大太鼓が1台から3台へ、叩き手も1人から数人へ。こうしたフォーメーションをはじめ、間(ま)、しなやかな動き、緩急などは芸術監督自身が大切にしているものであり、それらが皆に浸透しているのを感じさせる。「永遠というテーマを聞かされたとき、何かが回っているイメージが浮かんだんです。とにかく回りたいと考えて、最初はバチを回して、身体を回して、太鼓の周りを回ってみたら、このまま太鼓を増やしてたらと玉三郎さんがおっしゃって。回っているうちに同じところだけではなく、高まっていく感じを出せたり、太鼓を叩くだけではない空気の動きを出せたらいいなと」(石塚)。稽古場に太陽系のような関係性、引力が生まれていた。

Photo: Takashi Okamoto

そこからはおなじみの力強い和太鼓の世界。迫力あるリズムが疾走していく。鼓童のメンバーが、和太鼓と一体化しているようでもあり、壮絶に格闘するかのようでもある。気がつくと小田をはじめ3人の奏者が掌で太鼓に向かっている。それこそ、原始そうであったかのような姿からは、太鼓と闘いを通して対話をしているようでもある。これだけいろんな表情を見せた和太鼓がラストスパートに向かっていく。無骨に打ち続ける刹那がより際立っていく。最後の一打ちまで。

 

積み重ねてきたものの大切さを知る
鼓童版“温故知新”

和太鼓の魅力、和太鼓を超えた新しい魅力を鼓童のメンバー自身が発見し、それをまた観客自身が発見していく。それが『永遠』。改めて和太鼓という“もの”に無垢に向き合った。和太鼓とは何かを改めて考え、和太鼓を知り、そして当たり前だったことを投げ打ってさらに新たな可能性を広げていった。そして『永遠』では、鼓童の作品を締めくくってきた象徴たる大太鼓も登場するシーンがなくなった。でも違和感はまるでない。その代わりさまざまな和太鼓がいろいろな表情で魅せる。それが和太鼓とは思えないような音までも奏でる。だからこそ、力尽きるまで叩き続ける姿がより際立ち、感動を引き起こすのではないだろうか。そして同時に、30年以上積み重ねてきた歴史、方法論、経験、環境などなどが改めて素晴らしいものであることを実感している。新たなチャレンジの意義は、そこにもあった!

「玉三郎さんがいらしてからは、なんと言われようとも今までやってこなかったことにチャレンジをしてきた。もしかしたら、何が新しい、何が古いとかではなくて、どんなことをやっても鼓童の舞台だねって言われるようになりたいです。伝統曲も、コンテンポラリーダンスも同じ土俵で語られる武器にしていきたい」(坂本)。

「民俗芸能、和テイストのものには自分たちはすぐ行けるんです。この際、やれることはすべてやってしまうのがいいんじゃないかと思いますね。どんどん可能性を広げて、あとは自分たちで選べばいい」(前田)。

最後は小田の言葉で締めたいと思う。

Photo: Takashi Okamoto

「玉三郎さんが目指しているものが、うっすらですが見えてきました。将来どういうふうな太鼓打ち、芸能者になってほしいかという思いが見えてきましたね。求められているものが普通じゃない。より高度なものなんです。あえて言えば、これまでの鼓童より見た目は華やかに仕上がっているかもしれないけど、より古代に回帰しているのかもしれません。でもそれは鼓童の歴史じゃなくって、太鼓の生まれた理由にまでさかのぼっている感じ。僕らがやらなければいけないのは、これまで積み上げたものを置いていくこと。今まで積み上げたものの上で今があるわけですけど、同時に手放していく作業もしていかないといけない。たとえば自己表現への欲求を置いてきた先に、自分が見えてくるように。」(小田)。

だからこそ、鼓童にはこの言葉を贈りたいと思う。
鼓童は変わらない、しかし鼓童は変わり続ける。それこそが、『永遠』の姿なのかもしれない。

▶You Tube で再生 http://youtu.be/8_BHh_OyRVs

 

鼓童ワン・アース・ツアー2014〜永遠

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11月 20日 (木) 【新潟】アミューズメント佐渡
11月 30日 (日) 【新潟】シティホールプラザ「アオーレ長岡」※
※中越大震災10年復興祈念・東日本大震災復興祈願祭 ハートビート・プロジェクト特別公演
12月 2日 (火) 【神奈川】ミューザ川崎シンフォニーホール
12月 4日 (木) 【愛知】愛知県芸術劇場コンサートホール
12月 6日 (土) 【大阪】NHK大阪ホール
12月 7日 (日) 【大阪】NHK大阪ホール
12月 10日 (水) 【岡山】岡山市民会館
12月 12日 (金) 【広島】上野学園ホール
12月 15日 (月) 【福岡】博多座
12月 16日 (火) 【福岡】博多座
12月 19日 (金) 【東京】文京シビックホール
12月 20日 (土) 【東京】文京シビックホール
12月 21日 (日) 【東京】文京シビックホール
12月 22日 (月) 【東京】文京シビックホール
12月 23日 (火・祝)【東京】文京シビックホール
12月 25日 (木) 【新潟】新潟県民会館

 

今井浩一(フリーライター)
日本大学芸術学部美術学科絵画科卒業。大学時代に演劇に出会い、演劇にハマる。演劇情報誌シアターガイドにて16年を過ごし、編集長、スーパーバイザーなどを経て、まつもと市民芸術館広報に。5年半勤めた後、フリーの編集・ライターに。信州を拠点に演劇をはじめ、アーティスト・クラフト作家、農家などを取材。最近はイベントの企画なども行っている。

「永遠」魅惑ダンサーズ/地代純


最新作、鼓童ワン・アース・ツアー「永遠」。初日開幕まであと数日に迫り、稽古はすでに佳境に入っております。

Photo: Masayuki Sakamoto
撮影:坂本雅幸

今回、僕たち4人は「魅惑」という演目の中で今までにない新しい踊りを踊ります。幻想的で儀式の様な不思議な舞。是非、劇場でご覧ください。

Photo: Takashi Okamoto

別次元へと誘なう音の螺旋。
生き物のように絡み合う演出。
そしてそこに映し出される人間たち。

緞帳が開いたら、そこは異世界。
「永遠」お楽しみに。

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鼓童ワン・アース・ツアー2014〜永遠

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11月 20日 (木) 【新潟】アミューズメント佐渡
11月 30日 (日) 【新潟】シティホールプラザ「アオーレ長岡」※
※中越大震災10年復興祈念・東日本大震災復興祈願祭 ハートビート・プロジェクト特別公演
12月 2日 (火) 【神奈川】ミューザ川崎シンフォニーホール
12月 4日 (木) 【愛知】愛知県芸術劇場コンサートホール
12月 6日 (土) 【大阪】NHK大阪ホール
12月 7日 (日) 【大阪】NHK大阪ホール
12月 10日 (水) 【岡山】岡山市民会館
12月 12日 (金) 【広島】上野学園ホール
12月 15日 (月) 【福岡】博多座
12月 16日 (火) 【福岡】博多座
12月 19日 (金) 【東京】文京シビックホール
12月 20日 (土) 【東京】文京シビックホール
12月 21日 (日) 【東京】文京シビックホール
12月 22日 (月) 【東京】文京シビックホール
12月 23日 (火・祝)【東京】文京シビックホール
12月 25日 (木) 【新潟】新潟県民会館


交流公演内田組始動!/中込健太


Photo: Erika UedaPhoto: Erika Ueda

11月末よりツアーが始まる、内田依利演出の「交流公演」稽古がスタートしました。メンバーも一新し、雰囲気もがらりと変わりました。

私は大太鼓を担当することになり、今から気持ちを高ぶらせています。

Photo: Erika Ueda

自分も舞台や演奏の経験を積んできて、色々なことができるようになってきた気がしますが、大太鼓に向かっていく時にはそういうものも全て忘れて、まっさらな気持ちでいたいです。表現するというよりは、その日大太鼓を目の前にした時の気持ちのままに、打ち込んでいます。

吉利さんに「どうしたらフレーズを決めないで即興的に叩けるのですか」と訊いたら、「自分の出した音に入っていくんや」と言われました。その言葉がとても心に残っていて、私も自分の出した音に触発されながら、その時の気分で叩いています。それ以来、叩けば叩く程、音の中、太鼓の中に入っていくような感覚を覚えました。

Photo: Takashi Okamoto

太鼓の響きを浴びて湧いてきた自分の感情に、正直に向き合っていきたいです。

鼓童|交流公演
http://www.kodo.or.jp/news/20141200koryu_ja.html

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「アース・セレブレーション2014」ギャラリー公開


photo: Maiko Miyagawa

8月のフェスティバル「アース・セレブレーション2014」の写真を、公式サイトのギャラリーページにて公開いたしました。夏の思い出を、ぜひお楽しみください。

「アース・セレブレーション2014」ギャラリー
http://www.kodo.or.jp/ec/gallery2014/


今年の収穫/藤本容子


今年はCD「やまずめぐるも」誕生のおかげで、いろんな冒険ができました。今、一番うれしいのは、佐渡の音楽家の方達と友だちになれたこと。

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7月には、幹文の紹介でチェンバロの演奏者佐藤世子さんと、9月には、ブルーグラスの音楽活動をしている磯野正博さん(マンドリン、ギター、ボーカル)、加藤彰さん(ベース)、それから本間よしえさん(コーラス)、そして謎の助っ人ギタリストと。

写真

本当に、今までに無い種類の刺激をいっぱい体験しながら、一緒に汗したものづくり。良い経験をしました。
メンバーから、定期演奏会にしようという、うれしい声もあがっています。みなさん、これからもよろしくね。

只今、京都・和知。義父母と一緒です。
そして、これからも、佐渡、和知、旅をしながら、冒険を続けます。
義父さん、義母さん、元気でいてくれて、ありがとう!!

鼓童ディスコグラフィー

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「佐渡特別公演2014 -秋-」いよいよ5日、千穐楽


Photo: Taro NIshita

佐渡特別公演2014 -秋-。
会場となる宿根木の公会堂は連日大賑わい、とりどりの味わいのメンバーが実りの秋を彩っています。

Photo: Taro NIshita

終演後は会場の外での送り太鼓、すっかり高くなった空に太鼓が響きます。
公演はいよいよ明日5日(日)が千穐楽、皆様のお越しをお待ちしています。

▶You Tube で再生 http://youtu.be/mrhp5vHmkKI

 

news20141002sadospecialperformance鼓童佐渡特別公演2014-秋-
2014年10月2日(木)〜5日(日)
会場:宿根木公会堂(佐渡・小木地区)
– – – – – – – – – – –
出演:鼓童(藤本吉利、小島千絵子、山口幹文、齊藤栄一、見留知弘、稲田亮輔)
特別­出演:阿部好江


「鼓童佐渡特別公演2014-秋-」会場までの路線バス情報/上之山博文


小木港から宿根木まで路線バスでの行き来が可能です !
公演期間中、土日、通常ダイヤには無い【16:38宿根木発、16:51小木港着】の路線バスも特別に出していただくことになっています。

ぜひ路線バスでごゆっくりご鑑賞と佐渡島の旅をお楽しみください。

「鼓童佐渡特別公演2014-秋-」 に合わせた路線バスのご案内

[行き:小木港から宿根木へ]

(1)11:00公演ご鑑賞の場合(開場10:30)
[宿根木線] 9:55 小木港発→10:08 宿根木着
(2)15:00公演ご鑑賞の場合(開場14:30)
[宿根木線]12:25 小木港発→12:40 宿根木着

[帰り:宿根木から小木港へ]

(1)11:00公演ご鑑賞の場合(終演12:00頃)
[宿根木線]13:40 宿根木発→13:52 小木港着
(2)15:00公演ご鑑賞の場合(終演16:00頃)
[宿根木線]16:38 宿根木発→16:51 小木港着

[15:00公演ご鑑賞後、小木港経由、両津・相川までの路線バスダイヤ]

(1)小木港から両津港まで

[小木線]17:11 小木港発→18:10 佐和田バスステーション着 (乗り換え)
[本線]18:33 佐和田バスステーション発→ 19:12 両津港着
※両津港19:30発→新潟港22:00着のフェリーに乗船可能

(2)小木港から相川まで

[小木線]17:11 小木港発→18:10 佐和田バスステーション着 (乗り換え)
[本線]18:24 佐和田バスステーション発→18:44 相川着

Photo: Erika Ueda

それでは、佐渡・宿根木公会堂でお待ちしております!

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「鼓童佐渡特別公演 -秋-」に出演します/阿部好江


Photo: Erika Ueda

みなさんこんにちは、阿部好江です。ECシアターに続き「鼓童佐渡特別公演 -秋-」に出演させていただくことになりました。小島千絵子のあの演目と共演します!乞うご期待です。

Photo: Erika Ueda
Photo: Erika UedaPhoto: Erika Ueda

明日10月2日より、いよいよ始まります。皆様のご来場をお待ちしております。

news20141002sadospecialperformance鼓童佐渡特別公演2014-秋-
2014年10月2日(木)〜5日(日)
会場:宿根木公会堂(佐渡・小木地区)
– – – – – – – – – – –
出演:鼓童(藤本吉利、小島千絵子、山口幹文、齊藤栄一、見留知弘、稲田亮輔)
特別­出演:阿部好江


開演:
10月2日(木)15:00
10月3日(金)15:00
10月4日(土)11:00、15:00
10月5日(日)11:00、15:00
チケット:鼓童チケットサービス Tel. 0259-86-2330(月〜金、9:30〜17:00)
– – – – – – – – – – –
お問合せ:
鼓童文化財団(月−金 9:30-17:00:0259-81-4100)
佐渡太鼓体験交流館(土日 9-17:00:0259-86-2320)
鼓童ウェブサイト:鼓童佐渡特別公演


鼓童研修生の秋 〜夢の舞台に立つために/見留知弘


みなさまこんにちは。太鼓芸能集団鼓童代表の見留知弘です。

10月に入り、涼しさから寒さに移りゆく季節となってきました。

「鼓童ワン・アース・ツアー〜神秘」と、「交流学校公演」ツアーは、ただ今国内を巡っており、みなさまの中には既にご覧頂けた方も、これからという方もいらっしゃるかと思います。私はと申しますと、10月2日から宿根木公会堂で開催されます「鼓童佐渡特別公演2014・秋」に出演いたします。こちらへのご来場もお待ちしております。

さて今月は、鼓童文化財団研修所の鼓童メンバー養成コースで学ぶ研修生の様子をお話しさせて頂きたいと思います。

Photo: Taro Nishita

鼓童の舞台メンバーになるためには、鼓童文化財団研修所で2年間の研修を修了し(2年次進級のための選考もあります)、選考を経なければなりません。選考された研修生は「準メンバー」となり、約一年間、公演や様々な現場での経験を積み、再度選考を経て、正式なメンバーとして採用されます。

研修所では、夏季は5時、冬季は5時30分に起床し、掃除、体操、トレーニング。食事の後は、楽器準備やウォームアップをして午前稽古。昼食を挟んで午後の稽古、夕飯後は各自あるいは揃っての稽古を行ない、夏季は10時まで、冬季は10時30分までに就寝するというのが、普段のスケジュールです。時には、約40キロ程離れた鼓童村での稽古や作業などがあり、その時は食事時間を節約するためにお弁当を準備して移動したりしています。

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また研修所では、一つの目標に向かって集中する時期に携帯電話等の電子機器の必要はないと考えています。人と人とのコミュニケーションであったり、伝えるという根本的な事をメール、インターネットに頼らずに行うという点では、舞台にも通ずる所があり、それ故に研修所への電子機器の持ち込みは制限されています。研修所では休みの日以外は、本当に時間に追われるような感じで一日が終わってしまいますので、携帯電話やパソコンを手放せない生活にいた人も、次第にそれがなくても問題がなく過ごせるようになります。

研修所

4月に入所した1年生は現在、半年が経過したところで、生活にも慣れ、研修生らしくなってきました。彼らは現在、鼓童の代表演目である「屋台囃子」や「三宅」を、曲の形として完成させながら、基本稽古を同時にし、体力と技術と精神力を鍛えている途中です。

研修所

基本稽古は繰り返しで、彼らには面白くないかもしれませんが、自分の土台を作るための大事な稽古と時間です。技術というのは、その土台がしっかりしていなければ、その上に乗せたとしても、脆く崩れ去ってしまいます。

例えば「屋台囃子」では長い時間を打ち続ける稽古をするのですが、打ち続ける体力がなければ、曲を通す時には最後まで叩ききれず、リズムがズレたり音が弱くなったり、曲の完成度が大変低くなってしまいます。

Photo: Erika Ueda

彼らにとっては今、体力を付ける稽古が重要で、曲を覚える事と基本稽古を反復しながら体を強くしています。しっかり稽古を重ねれば、技術は後からついてくるのです。

一方、2年生は体力的にしっかりしてきているので、今度は技術を伸ばし、一人一人の頑張りだけではなく、アンサンブルとして一つの大きな力を発揮するための稽古を行います。強弱や抑揚、ニュアンスなども時間をかけて細かく指導、一人一人に技術が身に付いて初めて、良いアンサンブルが生まれるのです。

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2年生に残された研修期間は、あと3ヶ月しかありません。
12月の最終発表会に向けて、稽古に集中して仕上げたい所ですが、秋には色々なイベント、お米や柿の収穫作業等もあり、一日一日が今まで以上に大切になります。目標である舞台メンバーを目指すためにも、悔いが残らないよう、一丸となって頑張ってほしいところです。

また、1年生も同じ時期に2年生に進級するための選考がありますので、これからの3ヶ月間は同じような緊張感を持って過ごすことになります。

月並な言葉でありますが、「心・技・体」を鍛える事はそう簡単ではありません。研修所に入った頃を振り返って初心に戻り、自分が舞台に立つ姿を想像して、頑張って欲しいと思います。

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一次募集:2014年10月1日(水)~11月18日(火)必着


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