たいこわらべ50年/船橋裕一郎

いかがお過ごしでしょうか。

すでに皆さまにはお知らせしておりますが、本年の鼓童公演の締めくくりは、鼓童名誉団員である藤本吉利の太鼓歴五十周年記念公演『たいこわらべ50年』となります。

Photo: Erika Ueda

先日の稽古では、いつもながらに全身全霊で後輩にその姿を見せてくれました。

『面にあらわれ、背にあふる』

Photo: Erika Ueda

50年の積み重ねが、この言葉を体現していると改めて感じます。

藤本吉利、そして鼓童が長年にわたりご指導をいただいている岩崎鬼剣舞保存会、また藤本の太鼓歴の原点である故里の和知太鼓保存会、両団体の皆さまとの共演はじめ、鼓童も総力をあげての舞台となります。

私自身も今から楽しみです。

Photo: Erika Ueda

文京シビックホールでは、最新作の『巡 -MEGURU-』公演を前日まで行っております。

是非併せてご覧いただき、鼓童の奥行きと幅を感じていただけたら幸いです。

<年頭挨拶文より>
芸能において、孤高の開拓者という存在は、何ものにもかえがたいものです。一方で、後進を見守り、育てることもまた大切なことであり、私達は多くの芸能からそして先輩から、その素晴らしさを学びました。我々が毎年、多彩な活動ができることへの感謝のしるしとして、そして五十年という歳月をグループ一同、そしてお客様とともに寿ぐ舞台をお届けいたします。

Photo: Erika Ueda

 

2018年12月24日(月・振休)
たいこわらべ50年 〜藤本吉利太鼓歴50周年記念公演
(東京都文京区)
https://www.kodo.or.jp/performance/performance_kodo/8534

「道」本日後半ツアー初日!/平田裕貴

本日、宇都宮公演より、「道」公演7、8月ツアーが始まります。

劇場公演としての鼓童のクラシック的演目でのツアーは、
私にとって、これが初めてです。

幼い頃から鼓童の舞台を客席で見ていた私としては
とても想いの深い公演ツアーです。

Photo: Erika Ueda

幼いころ、目を輝かして見ていたプレイヤーとその演目を演奏したり、
憧れていたポジションに今、自分が立っていたり、
少年時代の自分が見たら大喜びするんだろうなと思います。

Photo: Erika Ueda

そんなことを考えていた稽古期間、
ふと、1つの言葉が頭をよぎりました。

「あなたの太鼓は、昔の憧ればかり強く、
先輩たちが作ってきた道をなぞっているばかりで、何も面白くない。」

研修生時代、ある大先輩から言われた言葉です。
それはそれは図星で、大きなショックを受けたのを覚えています。
ですが、その先輩はこう続けました。

「もしあなたがプレイヤーになったら、
『あなたの出す音』が『鼓童の音』になるの。
あなたの音で、これからの鼓童を創っていきなさい。」

つくってもらった道をただただ歩いているだけでは先はない。
もっとシャキッとして! しっかりせい! と、
バシッと背中を叩かれたような気分で、
太鼓に向かう心持ちも大きく変わった出来事でした。

Photo: Erika Ueda

この「道」公演には
先輩たちが積み重ねてきた大切なものが沢山詰まっています。
私たち若い世代のプレイヤーはまず、それをしっかり吸収しなければと思っています。

それと同時に、
「これからの鼓童は自分たちがつくっていくんだ。」
そういう自覚も持って太鼓に向き合っていきます。

先輩たちが創ってきた道
私たちがこれから創っていく道
それらが繋がって、まっすぐな1本の道が進んでいく。

そういう公演になればと、私は思います。

「道」国内ツアー7-8月

Photo: Takashi Okamoto

出演(7-8月)

山口幹文齊藤栄一見留知弘中込健太蓑輪真弥小松崎正吾前田順康吉田航大三枝晴太平田裕貴渡辺ちひろ小野田太陽詫間俊
※栃木公演、山形公演につきましては、山口幹文に替わり住吉佑太が出演いたします。

新企画「Roots of Kodo」/内田依利

メンバーが歌舞伎座で幽玄や、各地で小編成に忙しくしていた9月、私は佐渡で行った新しい試みに奔走しておりました。

「Roots of Kodo」と名付けたこのプログラムは、9月10日〜18日の9日間佐渡で行った、海外の方向けの合宿型ワークショップです。

Photo: Yui Kawamoto

2017年に自分で企画したヨーロッパWSツアーで出会った、大勢のエネルギーに溢れた勉強熱心な海外の太鼓打ちたち。もっともっと真剣に学びたい!できることなら研修所で勉強したい!という声を各国で聞き、その声に応えたいという思いがこの企画を生みました。

Photo: Yui Kawamoto

鼓童が太鼓で新しい表現を探し続けているようにまた、海外の太鼓を叩いている方々も、太鼓で何ができるのかを探し続けています。

私は、鼓童が表現していることを教えるのではなく、自分たちが根っこで大切にしていることをシェアすることが、それぞれのホンモノを探求していける一番の方法ではないかと考えました。

Photo: Yui KawamotoPhoto: Yui KawamotoPhoto: Yui Kawamoto

私にできることは環境を整え、最良の学びの場を作ること。

その最良の場づくりの方法はすでに研修所で磨かれてきています。

 

Photo: Yui Kawamoto

自分たちで食事を作り、掃除をし、スケジュールを組み立てて生活をし、稽古時間を工夫し、稽古方法を探り、話し合い、、、

Photo: Yui Kawamoto太鼓のみでなく、踊りや茶道、祭りや農作業など。自分が鼓童の根っこになっていると思うプログラムを立てたら、太鼓以外のものが沢山入り、本当に伝わるのか不安でもありました。

Photo: Yui Kawamoto

参加者一人一人の能動的な学びの姿勢と、それを活かそうとする意欲なしにしては成り立たないプログラムです。

Photo: Yui Kawamoto

Photo: Yui Kawamoto

太鼓をたたくだけなのに、これは全て必要なんだろうか?とも問い続けましたが、「日本ではこうする」とか、「これはこういうもの」ということに片付けてしまわないように心がけました。そうすると国や文化などは関係なく、大切にしたいことはシンプルで、毎日発見がありました。一つ一つのことから自分自身が1番学ばせてもらっていたように思います。

Photo: Yui Kawamoto

終えてみて、このプログラムの目的は「答え」を得ることではないのだと思いました。

Photo: Yui Kawamoto

ここで得たものは「種」。その種が、この佐渡という土地で、このような人の中で、歴史の中で育つと、今の鼓童という花が咲いています。

Photo: Yui Kawamoto

渡した種をどう育てるかはそれぞれ次第。どんな土なのか、日光を当てるのか、水をあげるのか、どのような育て方がベストなのかは、場所によって変わってくるのだと思います。これからみなさんがそれぞれの国でどんな花を咲かせてくれるのか。

Photo: Yui Kawamoto

種が育ち花をつけ、また種をつけ少しずつ広がり、いつかこの思いが ONE EARTH となりますように。

Photo: Yui Kawamoto

スタッフの皆さん、参加者の皆さん、本当にありがとうございました。これからが楽しみです。

Photo: Yui Kawamoto

空の表情〜EC2018〜/地代純

Photo: Takashi Okamoto

EC2018終わっちゃいましたね。

御来場下さった皆様、本当にありがとうございます。

お気をつけて、そして佐渡での想い出をしっかりとお持ち帰りください。

Photo: Takashi Okamoto

三日間、色んな場所で色んな表情の舞台をやりました。

その全てが今の私たちの姿であり、等身大です。

普段の舞台では見せない顔や声。
見えない色。

そんな私たちを少しでも感じて頂けていたら嬉しいです。

Photo: Jun Jidai

空の表情が見る度変わる様に、私たち鼓童の表情も毎回変わって行きます。

Photo: Jun Jidai

もしかしたら半端ない振り幅かもしれませんが、そんな私たちを今後とも宜しくお願いします!

Photo: Maiko Miyagawa

はい。

次の顔になる前にひとまず休みますね。

9月2日(日)〜26日(水)
東京、歌舞伎座でお待ちしております。

歌舞伎座百三十年 秀山祭九月大歌舞伎 【夜の部】 新作歌舞伎「幽玄」(東京都中央区)

アース・セレブレーション2日目 奄美ナイト!/吉田航大

今年のハーバーマーケットライブ2日目は、「奄美ナイト」。

Photo: Minami Watanabe
ゲストに元ちとせさん、里アンナさん、里歩寿さんを迎え、鼓童名誉団員・山口幹文の演出でお届けします。

Photo: Minami Watanabe

今回私は、里歩寿さんが唄う奄美民謡「行きょうれ節」の太鼓アレンジを担当しています。別れの唄として古くから唄い継がれてきた大切な唄です。

Photo: Minami Watanabeその他にもたくさんの奄美民謡と鼓童がコラボします。
元ちとせさんの、あの名曲も、、、やる!、、、かも!

佐渡の夜空を奄美の星たちが美しく彩ります。

乞うご期待。

ハーバーマーケットライブ「奄美ナイト〜島の響き〜」