鼓童若手連中③ 「パリに息づくこと」/大塚勇渡

 

Photo: Hayato Otsuka爽やかな朝日で木漏れ日が溢れるパリ郊外、ヴァンセンヌの森。

シンプルな暮らしの中に、そこにしか見えない豊かさを感じた昨夜。
今日はリハーサル前、束の間のオフ。皆で街を見てまわりました。

ノスタルジックな街並みですが、確かに伝統が息づいていました。

Photo: Hayato Otsuka

工学の美しさが細部まで施されている、エッフェル塔。
緑溢れる並木道を抱える、シャンゼリゼ通り。
パリの真ん中を、南北に横断するセーヌ川。
戦勝記念に創られた、雄大な凱旋門。
素晴らしい伝統美に圧倒された、オペラ・ガルニエ。

Photo: Hayato Otsuka

華やかな中にも職人の技を感じる街でした。
パリの街や自然に、生き方を問われるような気がします。

Photo: Hayato Otsuka

Photo: Hayato Otsuka

明日から仕込み、そしてリハーサル。
受けた刺激を創造性に還元して、精進します。

2018年7月17日(火)〜22日(日)Kodo Next Generation(フランス・パリ)

Photo: Takashi Okamoto

鼓童若手連中④「あつく。」/小平一誠

Photo: Koji Miyagi

本日は太陽劇団の劇場に、私達の相棒の太鼓達が無事到着しました。日本から送ったもの、2月からのヨーロッパツアーより続けて来たもの、どちらも無事に来てくれました。

Photo: Takuro Susaki

Photo: Takuro Susaki

「長旅お疲れ様。共に良い音を届けようね」という思いで、楽器を用意しました。

Photo: Takuro Susaki

明日からは本格的に太鼓の音を出していき、初日に向けてまだまだ磨いていきます。

私にとっても、「Kodo Next Generation」は、自分のすべてを懸けてぶつかっていきたいと思っています。今回、太鼓も出番を頂き、チャッパでも使って頂けるという貴重なチャンスを頂きました。

Photo: Takashi Okamoto

自分を信じて使ってくれている演出の遼太郎さんを絶対に裏切るわけにはいかない。まさに全身全霊で、熱く熱くぶちかましていこうと思います。

Photo: Erika Ueda

私は、手先も器用ではないですし、まだまだ若手の中の若手。でも、せめて気持ちだけは負けたくない。藁だろうがなんでもつかんで、泥臭くてもいいから、諦めずにチャレンジしていきます。

Photo: Erika Ueda

世代の近い先輩、後輩とつくる舞台。本当に充実しています。最高の時間になるよう、あつい気持ちで。

Photo: Hayato Otsuka

パリに、鼓童の音を響かせます。

Photo: Takuro Susaki

2018年7月17日(火)〜22日(日)Kodo Next Generation(フランス・パリ)

Photo: Takashi Okamoto

鼓童若手連中② 「やるだけ」/木村佑太

「明日の若手だけでの稽古、見にいっても良いですか?」

Photo: Erika Ueda

1年前、演出を担当することになっていた遼太郎さんに勇気を出して言ったのが僕の『若手連中』の始まりです。研修生時代に1番僕に声をかけて下さったのが遼太郎さんでした。その人の初演出の作品に内心めちゃくちゃ出たいと思っていました。

Photo: Erika Ueda稽古終了後に集まった時に「きむを若手連中に入れます」と。嬉しかったな〜

稽古は基本的に普段の稽古の合間を縫ってやりました。本当に限られた時間でしたが、曲作りをみんなでやっている時は子どもの頃の秘密基地を作っている感覚と似た感じがあって、非常にワクワクしていました。

Photo: Erika Ueda

本番前の最後のリハーサル。それはもうボロボロでした。焦りました。これ出来るのか?と本気で思いました。その後のミーティングで言葉は覚えていませんがここまで来たら腹を括ってやろうと言うのを全員で再確認し本番に挑んだのを覚えています。

Photo: Takashi Okamoto

思いっきり全力でやった昨年の『若手連中』。すごくお客様に喜んで頂きました。今年は一味違うのを、、、と言いたいところですが僕にはまだ大人な味なんて出せません。やれるだけの事をやるだけです!

全力でやってきます!!

Photo: Erika Ueda

2018年7月17日(火)〜22日(日)Kodo Next Generation(フランス・パリ)

Photo: Takashi Okamoto

道 〜終わりと始まり〜/吉田航大

Photo: Erika Ueda

1つの舞台が終わり、また次へと向かう。それは鼓童人としての宿命。終わりなき挑戦なのである。

Photo: Erika Ueda「今いるところに安心してはならない。外の世界にはもっとすごい奴がいるぞ」

そんな事を言われたことがある。

1つの物事が終わる度に安心してしまう自分がいた。

そんな時にこの言葉をかけられ、何だかとても腹が立った。

それに気付いていながらも素通りしていた自分に。

Photo: Erika Uedaこの「道」という作品で強く感じた。

決して立ち止まる事を許されず、「出来た」と思ったら次の壁が待っている。

その壁は本当に大きくて先が見えない。この先にどれくらい大きな壁があるのかもわからない。

Photo: Erika Ueda

いつもそんな不安に駆られながらよじ登っていた。

時には振り出しに戻ってみたり、蹴落とされたりしながら。またこれからも壁を登り続けるのだろう。いったいどこまで。

Photo: Erika Ueda…それは、自分次第なんだな。

さて、また壁をよじ登ろう。

 

約2ヶ月にわたる「道」国内ツアー無事に幕を降ろしました
ご声援を有難うございました

Photo: Takashi Okamoto

「道」稽古場より④/見留知弘

Photo: Erika Ueda

こんにちは、鼓童の見留知弘です。間もなく、「道」後半ツアーがスタートいたします。6月の前半ツアーはすでに盛況に終了しましたが、私自身、本格的なツアーは、実に6年ぶりになります。

道の公演には、初演の2015年、そして昨年の公演と、出演させていただいております。この道の公演内容は、鼓童の創設から、30周年までの公演で行われてきた演目が主で、まさに鼓童の王道の演目が柱となっている公演内容です。

Photo: Takashi Okamoto

今回の出演者は、半分のメンバーが、鼓童のクラシック的な演目でのツアーは初めてで、研修所では「屋台囃子」も「三宅」も「大太鼓」も稽古はしますが、劇場作品として先輩たちとがっつり取り組むのは、初めてのことになるのだと思います。

上記にも書きました演目は、鼓童を長年作ってきたとても重要な演目で、私が新人で入ってきた頃には先輩の中に入って、その中で鍛えられて成長していく環境がありました。

しかし今の若いメンバーにはそのような経験もなく、脈々と連なってきたDNAを引き継いで行く事が難しい環境もあったかもしれません。

それには舞台のマンネリ化や新しいグループの台頭など、鼓童が変わらなければならない時期があり、いろいろな経験をし、一周回って原点に回帰して、新しい感覚を持って、鼓童が昔から大切にしてきた演目と新しい演目の共存として、この「道」の公演があると思っています。

Photo: Takashi Okamoto

私の役回りは、昔の大切にしてきたものを、今の現役のメンバーに引き継いでいく事かと思っています。

Photo: Erika Ueda

その中の演目の一つ「三宅」は、長年ソロを張ってきた自負もありますし、鼓童の三宅はこういうもんだ!というのを、一緒に打つ事で、地打ちのニュアンス、打ち方、ソロの持って行き方など、0からの稽古を、一緒に汗して積み上げてきています。

Photo: Erika Ueda

Photo: Erika Ueda

今年に入って、体操選手の内村航平さんのTV特集がありました。
「どれだけ泥臭く練習できるか」という話を聞き、その練習の並大抵の量ではないものが、支えている事に感銘を受けました。

「道」後半ツアーの三宅のソロは、若手が務め、中堅とベテランがその土台となって、彼らを時には支え、時には追い込み、一曲として昇華させていきます。技術・経験などもまだまだですが、太鼓に向かう姿勢や、100%の本気、そこに立つ覚悟など、泥臭さい稽古で積み上げた、今出来る全部と、この先の成長を見ていただきたいと思います。

Photo: Erika Ueda

Photo: Takashi Okamoto

「道」国内ツアー7-8月

Photo: Takashi Okamoto

出演(7-8月)

山口幹文齊藤栄一見留知弘中込健太蓑輪真弥小松崎正吾前田順康吉田航大三枝晴太平田裕貴渡辺ちひろ小野田太陽詫間俊
※栃木公演、山形公演につきましては、山口幹文に替わり住吉佑太が出演いたします。