[研修生]合同稽古/阿部好江

 

2年次がスタートした37期研修生、在島メンバーとの合同稽古が行われました。

 

 

昨年から何回か行われてきましたが、気持ち新たに臨みます。

 

 

近年、メンバーと研修生との関わりを増やしています。メンバーにとっても研修所での2年間は、誰しも深い経験として刻まれているものです。だからこそ、今の彼らに伝えたいことを体当たりで示します。

 

研修生の日誌より。(一部抜粋)

……(今まで)充さんが厳しい言葉で伝えてくれたことも、友恵さんがきつい稽古で教えてくれたことも、依利さんが10ヶ月かけて教えてくれたことも、今 正吾さんが前向きに私たちの背中を押してくれることも、最終的には一つのことで、それが表現者として一番必要なことなんじゃなかろうか、と最近思う。

だからもっといける、もっと前を見よう。上を目指そう。自分だけじゃなくて37期で。

ガンさんが言ってることもそういうことか。 *ガンさん:所長の石原泰彦

分かったからと言ってやるのが難しい。それに間違ってるかもしれないけど。

 

 

……1月になって、早くやりたいことを見つけた方が良いって言われて、めちゃくちゃ焦って今までにないくらい不安で、どうしようってなった。けど、1日1日、ちゃんと起きて走って稽古してたら自分の本心がまた見えてきた。

男に負けたくない。

 

 

 

研修所紹介ムービー

鼓童文化財団研修所

旅の記憶/池永レオ遼太郎

Photo: Leo Ryotaro

写真を撮るのが好き。

たまにカメラを持って、街へ出る。
ふとした瞬間。
何気ない表情。

とりあえず、撮ってみる。

Photo: Leo Ryotaro

あの時こんな事を考えてた。
あんな事で悩んでた。
あの演目に必死だった。
あの人が好きだった。
あれを見て感動した。

そうやって過去を振り返れるのも、旅の醍醐味だったりする。

次は何を撮ろうか。

 

 

「鼓童ワン・アース・ツアー2019〜Evolution」北米ツアー(Kodo One Earth Tour 2019 Evolution)


北米では「Evolution」と共に交流学校公演もやっているのです。/地代純

Photo: Takashi Okamoto

最初の公演地、ラスベガスを終え、カリフォルニア州バークレーでの連続公演。

「Evolution」の公演を2日間行い、3日目は同じ劇場で半纏に着替え、全く違うプログラムの学校公演を行いました。

対象は現地の小学生から高校生まで幅広く、2000近くある客席も満席状態!!メンバーは、「Evolution」のキャストの中から渡辺健吾、鶴見龍馬、三浦友恵、小平一誠、木村佑太、渡辺ちひろ、小野田太陽と私の8名。

この人数でこれだけ大きい劇場で公演を行うのも中々激アツな時間でした。

Photo: Takashi Okamoto

更に!今回アメリカでの学校公演ということで、みんなMCや自己紹介もAll Englishでお届けしました。

海外で学校公演をするのは初めてだったのですが、太鼓を通して何かを「伝える」という、ある種、国や言語を超えた交流を目指しています。

Photo: Takashi Okamoto

このツアーの中で交流公演はハノーバー、アムハースト、バーリントンでの公演があります。本公演と共に、こちらも頑張ります。

Photo: Takashi Okamoto

「鼓童ワン・アース・ツアー2019〜Evolution」北米ツアー(Kodo One Earth Tour 2019 Evolution)


 

研修生、2年次スタート!/本間康子

 

昨年に比べると雪も少なく、比較的穏やかな天候の佐渡。

 

Photo: Yasuhiko Ishihara

 

とはいえ、研修生の2年次がスタートした2月1日は久しぶりの雪で、「冬の研修所」らしい景色となりました。

 

Photo: Yasuhiko Ishihara

 

修了式を終えた先輩達の門出を見送り、新2年生は男性3名・女性4名の7人です。

がらんと広く感じられる研修所ですが、4月に新入生を迎えるまでの約2ヶ月、それぞれの課題に向きあうこと、そして37期全体としてレベルアップしていくことにじっくりと取り組む期間です。

 

Photo: Yasuhiko Ishihara

 

2年生初日は「剣舞」と「三宅」の稽古。

雪の中、校庭で剣舞を一踊りして気合いを入れました!

 

Photo: Yasuhiko Ishihara

 

〜日直の日誌から〜

佐渡に来てここまで雪が積もったのは初めて見た。そんな寒い中、半袖で汗かきながら三宅を打った。本当に太鼓スゴイ。この寒い中でも汗が出るくらい体が温かくなるんだから、人の体ってすごいなあ。

Photo: Yasuhiko Ishihara

 

 

研修所紹介ムービー

鼓童文化財団研修所

みんなの声/小野田太陽

Photo: Eri uchida

2019北米「Evolution」ツアーの第2、第3公演は、僕にとって馴染みの深いバークレーで行いました。

Photo: Yui Kamiya

地元サンフランシスコも大学も近いこともあり、本当にたくさんの方が応援に来て下さいました。2公演ともカーテンコールでは予想もしない大きな声援を頂き、不覚にもうるっと来てしまいました。

Photo: Takashi Okamoto

11月の公演の時もそうでしたが、知人の前で演奏するのが一番緊張します。昔の自分を知っている人の前ほど、成長したところを見せなきゃと気負ってしまいます。ただ今回は下手な事は考えず、素でいれました。成長しているだろうと信じて、いつも通りを目指しました。

Photo: Takashi Okamoto

ツアーも序盤で、課題はまだまだいっぱい出てきますが、全部受け止めて、クリアして、前へ前へと向かいます。

頑張ります!

そのためのエネルギーは、みんなの声援に乗って届いて来ましたので、、!

Photo: Takashi Okamoto

Photo: Yui Kamiya

サンフランシスコ太鼓道場さん、サンノゼ太鼓さん、太陽のご家族と。

「鼓童ワン・アース・ツアー2019〜Evolution」北米ツアー(Kodo One Earth Tour 2019 Evolution)


「Evolution」北米ツアーがはじまります!/西田太郎

鼓童の演奏者は33名。年齢も21歳から68歳までと、さながらひとつの大家族といった趣です。
この面々がその時の舞台にあわせて、都度都度いろいろな顔ぶれで舞台をつとめています。

だからきっとそれぞれに関係性とか距離みたいなものがあるんだろう。じゃあ、鼓童公演のご感想でしばしばいただく、「一糸乱れぬ」「息の合った…」「チームワーク」などといったものは、いったいどこから生まれてくるんだろう?

今日は2ヶ月続く北米公演の、現地でのはじめての作業の日。

Photo: Takashi Okamoto

 

まだ新しいラスベガスの劇場は、お馴染みの歓楽街から少し離れた再開発地区に建てられたアール・デコ様式の建物。クラシックやジャズ、ロックの世界的なアーティストが出演する本格的な劇場です。

 

Photo: Takashi Okamoto
Photo: Takashi Okamoto

時差ボケと闘いつつ、ツアーメンバー総掛かりで日本から届いた楽器の荷ほどきに始まり、長旅のあとの太鼓のコンディションのチェックと、初日の舞台の仕込み(と、あとは書きだすとキリがない、こまごまとした長いツアーのための準備を)を行いました。

 

Photo: Takashi Okamoto Photo: Takashi Okamoto

重い楽器を持ち上げたり、太鼓の革を締め上げてチューニングしたり、本番での楽器の位置を決めたり。そんな作業や、打ち合わせや確認作業の合間の何気ないやりとりの中で、たがいの呼吸を感じあい、探りあっているのが伝わってきます。これも大切な、ツアー初めの作業だったのですね。

Photo: Takashi Okamoto

「鼓童ワン・アース・ツアー2019: Evolution」北米ツアー初日、幕は間もなくあがります。
鼓童でもこの顔ぶれだけが生みだせるグルーヴ、どうぞ確かめにいらしてください。

 

Photo: Takashi Okamoto
Photo: Takashi Okamoto
Photos: Takashi Okamoto

「鼓童ワン・アース・ツアー2019〜Evolution」北米ツアー(Kodo One Earth Tour 2019 Evolution)




北米「螺旋」ツアー出発!/内田依利

Photo: Eri Uchida

出発前日から急に真冬の景色となった佐渡を脱出し、カラッと澄み渡る青空の東京へ。

いよいよ私にとっては1年ぶりの長いツアー、そして最後のツアーに出発します。

「螺旋Evolution 」は2年前の35周年サントリーホールでの初演を皮切りに、国内、ヨーロッパとツアーをしてきて3度目の再演です。

その中で毎回少しずつメンバーも変わり、その度に1つ1つの曲の理解や解釈を話し合い、試行錯誤して深めてきました。

Photo: Koji Miyagi

今回も稽古に入ってから、メンバーそれぞれ巡、交流公演、道、研修所など、それぞれの場所で一年培ってきた音をだしていました。

同じ曲で作品だからこそ、新たな発見があり、深みが増していくとはこういうことなのかもと思わされました。

初演の時はあまり意識していませんでしたが、「螺旋」とは、鼓童のあり方のような気も勝手にしています。

基本を大切に初心に戻りながら、新たなことに挑戦し、また同じだと思うところに戻ってきたと思ったら螺旋状に一段上の階にいるような。

この一年研修所に行っていて、みんなと久しぶりに音を出すからこそ、自分にはそれをはっきり感じられたような気がしました。

この二ヶ月のツアー、またどんな出会いがあるのか楽しみです。

初日はラスベガスから!

毎公演新鮮な気持ちで、その場所でベストの音を届けてまいります。

See you soon!

Photo: Eri Uchida

「鼓童ワン・アース・ツアー2019〜Evolution」北米ツアー(Kodo One Earth Tour 2019 Evolution)

第36期研修生修了式/内田依利

Photo: Takuro Susaki

佐渡の冬にしては大変珍しい澄み渡る青空の中、第36期研修生の修了式が行われました。たたこう館に正装したメンバー、スタッフ、講師の方が集まり、2年間頑張った彼らの姿を見届けます。

Photo: Takuro SusakiPhoto: Tomohiro Yonetani彼らが入ってきた時、私も研修所に関わり始めた時でした。

最初の4月はまだまだ学生気分。稽古時間に遅れてきたり、敬語もままならず、自分の思っていることを言葉にもできず。稽古をする真剣な空気感になることすら、なかなかできませんでした。

何年も経験のある研修所所長や、講師陣は最初はこんなものと落ち着いたものでしたが、初めて関わる私は、この子たちがあの「鼓童研修生」になっていくの? と1人焦ったりしていました。

しかし一週間会わないだけで、顔つきも身体つきもみるみる変わっていきます。

1日にこんなに詰め込めるものなんだ!というくらい朝5時から夜10時まで、毎日ビッシリ詰まったカリキュラム。研修所所長や講師陣、地域の方、鼓童外からお呼びする一流の先生方など、常に研修生を温かく、厳しく見守る目。

そしてそこには、研修生本人たちが本気で、成長したい!メンバーになるんだ!という意思があって初めて、驚異のスピードで変化を遂げていくのです。

Photo: Takuro Susaki

そんな2年を終えた彼らが、顔つきも身体つきも全く違って、鼓童メンバー、スタッフの前に堂々と立ち、この二年間の思いを、1人1人自分の言葉でしっかりと伝えていきます。

Photo: Tomohiro Yonetani

「何が伝えたいんや」

研修所所長の石原が2年間、常に研修生に問いかける言葉です。

その一言に、自分にとって太鼓とは?なぜ鼓童なのか?を嫌という程悩み抜きます。

最後の修了演奏では、その思いが色や形で見えそうなくらい、しっかりと1つになり、温かいエネルギーが会場全部を包んでいました。

Photo: Tomohiro Yonetani

太鼓は気持ちがそのまま出る。とはよく言いますが、その気持ちに「嘘がない」ことがどれだけ重要か。

Photo: Takuro Susaki

心の底から湧き上がった感情が、太鼓の響きにのり、空気を震わせ、人の身体に心に届く。

この2年間の大変な研修生活というプロセスが、あの音を彼らに出させ、不覚にも私も涙腺に響いてしまいました。

Photo: Takuro Susaki

この先どんな道に進んでも、自分が2年間関わって彼らに心から伝えたいのは、

みんな才能に溢れているということ。

Photo: Takuro Susaki

その素晴らしい価値は変わらないということ。

Photo: Takuro Susaki

2年間で目覚しく成長したということ。

Photo: Tomohiro Yonetani

そしてこれからも自分で成長していけるということ。

Photo: Tomohiro Yonetani Photo: Tomohiro Yonetani

現代たくさんの選択肢がある中、わざわざ大変な道を選んでくれてありがとう。

その苦しい思いの分、それ以上に身についたもの一生ものがたくさんあります。それを持って、これからの人生、自信を持って歩んでください。

Photo: Tomohiro Yonetani

修了おめでとうございます。
そして本当にありがとう。

Photo: Tomohiro YonetaniPhoto: Tomohiro Yonetani

 

鼓童文化財団研修所
https://www.kodo.or.jp/apr

新年あけましておめでとうございます

 

2019年、新たな年がスタートいたしました。昨年も皆さまのあたたかいご支援のもと、充実した活動ができましたこと、改めて感謝申し上げます。

 

昨年は、欧州『Evolution』ツアーを皮切りに、50ヶ国目の訪問国となりましたエジプト公演、国内では2年続けての『道』ツアーをはじめ、初音ミクとの共演や「FUJI ROCK FESTIVAL ‘18」の出演も果たしました。

なかでも坂東玉三郎氏との共演となりました新作歌舞伎『幽玄』は歌舞伎座にて、ひと月の間、演奏させて頂くという貴重な機会を得ることができました。

そして、住吉佑太初演出の新作『巡-MEGURU-』は、全国そして文京シビックホールでの連続公演を、池永Leo遼太郎演出『Kodo Next Generation』はパリでの連続公演を、地代 純は「交流学校公演」、「交流公演」を、それぞれの個性のもと、まとめ上げてくれました。これら若い力の躍動は、これからの我々の未来を大いに感じさせるものでした。

年末には、藤本吉利の太鼓歴50年を記念した『たいこわらべ50年』にて、吉利さんの歴史と深みを皆が肌で感じるとともに、共演して頂いた岩崎鬼剣舞や和知太鼓の皆さまの地に足のついた素晴らしい芸能に触れ、私自身も胸が熱くなりました。

 

本年は、昨年同様に舞台活動の充実を図るとともに、ワークショップにも力を入れ、新たな楽曲の提供や配信などにも意欲的に挑戦し、より広く深く、グループの活動を身近に感じて頂くことで、さらに多くの皆さまに劇場に足を運んでいただけるような試みもして参ります。

 

また、佐渡に根ざした「アースセレブレーション」や「佐渡宿根木公演」などは、大切な本拠地での活動として、やりがいを持ち続けておりますが、さらにツアー作品、学校公演、ワークショップなど、佐渡での活動の更なる充実も図り、自分たちの音を作る上での土台を強靭にし、ここが旅のスタートとしての自覚を改めて持ちたいと考えております。

その上で、演奏者の原点はやはり佐渡の研修所にあります。一つの目標に向かい、仲間とともに修行し、濃密な共同生活を行える貴重な場を、自分達自身が改めて向き合うことで、この奇跡のような場とここでしか得られない体感を内外により周知していただけるような努力もして参ります。

 

多岐にわたる活動は、どれも楽な道ではありませんが、一つ一つ丁寧に真摯に取り組み、さらに良い音を追求し、喜びあふれる舞台を創って参りたいと思います。

本年も皆様にとって良い年になりますよう、お祈り申し上げますとともに、変わらぬご支援とご鞭撻をお願い申し上げます。

 

               2019年元旦 代表 船橋裕一郎

エクサドン試食会〜冬〜/赤澤 京

雪がちらつく日が増えて参りました。
体の芯から冷えてしまいそうな佐渡の冬。

そんな寒くて風邪を引きそうな日には、心も体も温まる鍋が食べたい! ということで、「特製小木レモン鍋」を試作しました。

鼓童の拠点である小木は、お米や柿の農家さんはもちろん、レモンを作っている農家さんもあります。

Photo: Misato Akazawa

鍋の中身は…
・体の機能を維持するために必要なビタミンが豊富な豚肉
・風邪の症状緩和にビタミンBたっぷりな小木産レモン
・食物繊維の含まれるきのこ
・地元で採れた冬野菜の白菜や水菜をたっぷり

Photo: Misato Akazawa

また、親子でも楽しく作れるよう人参の型抜きや、豚肉を花びらのように巻く工夫をし、見た目も味もほっこり温まるような鍋になりました。

まだまだ改善点はありますが、作る人や食べる人が元気になれるような鍋を目指して、研究を続けたいと思います!

皆さまも風邪を引かぬよう温かくお過ごしください。

エクサドンとは

「エクササイズ(運動)」+「佐渡」+「ドン(太鼓の音)」を合わせた造語で、鼓童文化財団と森本芳典氏の共同登録商標です。2014年2月より、太鼓と芸能を愉しむ心と身体活動を中心とした健康増進、介護予防フィットネス・プログラムとして開始されました。

https://www.exadon.com/home