2月26日ベルリン公演/蓑輪真弥

Photo: Maya Minowa

ドイツ、ベルリン。37年前、『鼓童』はまさにこの地でデビュー。

Photo: Maya Minowa

Photo: Maya Minowa
そんな鼓童にとって思い入れの地。今回はベルリンフィルハーモニーホールで公演をさせていただきました。

Photo: Maya Minowa

世界最高峰の音響を誇るというホール。和太鼓の音もとてもクリアにそしてリアルに良い響きを届けてくれます。どの席からもその良い音は届いてきました。

Photo: Maya Minowa

「佐渡の国 鬼太鼓座」から「鼓童」に転進しようとした37年前にこの地を訪れた先輩方はどんな想いで太鼓を打っていたのだろうか、、、想像もできない程の苦悩があっただろう。

それから進化し続ける鼓童の舞台。

太鼓に向かう魂、太鼓と共鳴する魂だけは変わらずでありたい。そしてその音を世界中に届けていきたいです。

Photo: Takashi Okamoto

「なんだか、すっごくおもしろかった」/山脇千栄

Photo: Takashi Okamoto太鼓を始めたのは、小学校2年生の時だった。
その年偶然にも、鼓童の交流公演が、香川県にやって来た。

覚えているのは、
屋台囃子や千里馬の演奏ではない。

「半纏をきた頭がつるピカの人がマイクでユーモア満載に喋っていた」ということ。

そしていちばんに「なんだか、すっごくおもしろかった」ということだ。

Photo: Takashi Okamoto

それから17年後。自分自身が鼓童の団員になり、交流公演ツアーにつくことになった。

鮮明に自分の中に残っていた
「なんだか、すっごくおもしろかった」
という記憶。

それを今度は自分自身が、届ける側になった。

Photo: Takashi Okamoto

が、なかなか難しい。
正解もない。

緊張していれば、
それは子ども達に説明しようのない波長で
伝わってしまう。

教科書のようなMCは、
もちろん子ども達からぽかーんとした表情が
返って来てしまう。

あの「なんだか、すっごくおもしろかった」の裏側に
何が隠されているのか。必死に考えた。

Photo: Takashi Okamoto

今日の公演は、
「なんだか、すっごくおもしろかった」のか?

毎日同じ道を通って、同じ制服を着て、
同じ友達に会って、
授業を受けて、昼休みがあって掃除をして…。

そこに、突然やって来た大きな太鼓たちと半纏姿のお兄さんお姉さん。

Photo: Takashi Okamoto

鼓童の交流公演は、
日常生活にとって、とてつもなく大きな”刺激”だと思う。

Photo: Takashi Okamoto

小学校2年の自分がそうだったように、
25歳の今の自分もそうあるべきなのである。

今日の演奏に向かう自分の心が楽しくて、本気で太鼓が面白くて。

だから、
「きょうはとてもおもしろかったし、たのしかったです。」
と言ってもらえる。感想文に、そう書いてもらえる。

Photo: Takashi Okamoto

エネルギーの相互作用。
エネルギーのプレゼント交換。

そのエネルギーは現場で作って間に合うものではない。
ツアーメンバーが稽古の初日から旅の途中も、
ずっと継続して作り上げていく緻密なものであった。

きっと、あの17年前に見た栄一さんは
本気で心が楽しくて、本気で太鼓が面白かったに違いない。

Photo: Karen Steains

8歳の私に特大のエネルギーをプレゼントしてくれた。

今度は、私が負けないくらいのエネルギーをみんなにプレゼントしたい。

何か1つでも受け取ってくれると嬉しいなと思う。

ツアーを終えて、また佐渡での稽古の日々。
千里馬の演奏前、バチを構えた時、
ふと交流公演の記憶が蘇って来て、
みんな元気にしてるかな、
なんて思い出したりしています。

学校での公演写真は2017年12月伊丹の中学校にて/撮影:岡本隆史

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学校のほか、劇場での交流公演もあります!
https://www.kodo.or.jp/performance/performance_kodo/8426

交流公演(一般向け劇場公演)スケジュール

鼓童交流学校公演/地代純

Photo: Takashi Okamoto

鼓童には色々な公演がありますが、その中でも一番聴いてくれている人との距離が近いのが交流学校公演です。これは、小学校から高校まで、その学校の体育館で児童、生徒さんに向けて太鼓や和楽器を演奏するというものです。

Photo: Takashi Okamoto

途中、MCや自己紹介など、普段の舞台ではあまり喋らない私たちも言葉で伝えます。そしてこの公演のミソは、皆さんに太鼓を叩いてもらう“太鼓体験コーナー”です。

『太鼓は、誰でも簡単に音が出せる楽器です。』

『先ずは、自分が好きなように思いっ切り打ってみましょう。』

Photo: Takashi Okamoto

少し緊張気味だった生徒たちも、太鼓を打っているうちに段々とほぐれてきて、良い音になってきます。みんなのエネルギーはとても真っ直ぐで、とても純粋です。

Photo: Takashi Okamoto自分たちがエネルギーを出して演奏していたのに、終わったら自分たちがエネルギーをもらっているという不思議な感覚。

実は鼓童に入り、昨年初めて交流学校公演ツアーにつきました。

Photo: Takashi Okamoto

伝えるということ。伝わるということ。
太鼓でも言葉でもそれは一緒なんだなと思います。

Photo: Takashi Okamoto

そして、今年の交流公演は私が構成をまとめる役です。今の子どもたちに、等身大で飾らず太鼓を打っている私たちを見せられたら良いなと思います。

Photo: Takashi Okamoto

写真は2017年12月伊丹の中学校にて/撮影:岡本隆史

 

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交流公演(一般向け劇場公演)スケジュール

おこし型づくり教室開催/赤澤京

昨日3月4日、たたこう館にて、佐渡の伝統的なお菓子、「おこし型」を作りました。おこし型は、ひな祭りの時期になると各家庭で作られます。講師は、小木の商店街でお店を営まれている、日野尾雅子さんです。

木の型に、色のついたお団子を詰めて行き、最後にぎゅっと押して型から取り出し蒸します。蒸しあがったおこし型はどれも色とりどりで見ていてワクワクします。

鯛や亀、鶴などおめでたい型がたくさんあります。中にあんこが入れたものも作り、美味しくできました。

たたこう館でもお雛さんを飾り、完成したおこし型をお供えしました。


佐渡では旧暦のひな祭り(4月3日)までお雛さんを飾る家庭が多いそうです。たたこう館でも4月まで展示を行っております。

次回の料理教室は、3月18日「そば打ち体験」です。小木の美味しいお蕎麦を一緒につくってみませんか? お待ちしております!

続・あったかほっこりわっくわくな週末を!冬のたたこう館企画、受付中!

土人形絵付け/米谷友宏

たたこう館冬の体験企画、第4回目は「土人形絵付け」です。講師は佐渡の羽茂大崎に住む葛原正巳さん。研修所で陶芸の講師もしていただいております。

Photo: Tomohiro Yonetani
粘土を素焼きした人形に、お雛様や福助、招き猫などの絵を描いていきますが、「皆さんの内面から湧く絵を描いたほうが面白い。」と葛原さんから言っていただき、見本に捕われない思い思いの絵を描きました。

Photo: Tomohiro Yonetaniもうすぐひな祭りということで、おひな様。

Photo: Tomohiro Yonetani私が描いた福助は太鼓を叩いております。

Photo: Tomohiro Yonetani招き猫が抱えているのは鯛ではなく、なんとブリカツ君!(佐渡のゆるキャラ)

葛原さん曰く、「絵付けはその人となりが表れる。顔も作者に良く似る。」とのこと。どれも作者の面影を感じる個性的な土人形が完成しました!

それぞれの作者です。

たたこう館では3月も毎週末(3/10、11を除く)体験企画を行います。

次回、3月3日は「竹細工づくり~コースター」
翌日、3月4日は「料理教室~おこし型(佐渡の和菓子)」です。

もちろん太鼓体験も行っております! 春の香りを感じる佐渡へ、是非お越し下さい!

たたこう館
http://www.sadotaiken.jp/

エネルギー/大塚勇渡

聖ペーター教会の塔の頂上からの景色と鐘の音

塔の頂上に着いた瞬間に、街の教会の鐘がどこもかしこも一斉に鳴り出しました。

自分の立ってる場所も鐘の遠心力で揺れ、その凄まじい音圧には耳鳴りがするほど。まるで鐘の音のシャワーを浴びているような感覚になります。街の隅々にまでこの音を届かせようという意志をも感じさせる偉大な音。

信教がこうして人々の生活リズムをも作っている姿を垣間見るような感じがしました。

Photo: Hayato Otsuka

聖ペーター教会

心を打つモノには大きなエネルギーを感じます。

Photo: Hayato Otsuka

ミュンヘン新市庁舎

Photo: Hayato Otsuka

ミュンヘン・レジデンツ

塔で感じた鐘の音には遠心力を具体的に感じましたが、ネオゴシック様式の市庁舎、旧バイエルン王国の王宮レジデンツに行った際にも、そこに大きく引き込まれたり、圧倒的なパワーを感じたり、そんな瞬間がありました。

Photo: Hayato Otsuka

劇場:Philharmonie im Gasteig

ミュンヘンの劇場は空間が非常に大きく、客席のキャパも2000人を超えています。

和太鼓の持つエネルギー、そして私たちの持つエネルギーをどう合わせるか、そしてどういう音を紡いでいき、空間隅々まで届けるか、、、毎日が勉強です。

Photo: Shogo Komatsuzaki

 

公演スケジュール

ヨーロッパ太鼓WSツアー/船橋裕一郎

皆様、いかがお過ごしでしょうか? 私はこの3週間ほど欧州螺旋ツアー班に帯同し、現地で太鼓のワークショップをしてまいりました。

Photo: Mio Teycheney-Takashiro

▲マンチェスターでのWSの様子

ツアーと並行しながら公演地ごとに行うワークショップ(WS)は、これまでなかなか実現に至りませんでしたが、現地での太鼓を通した、ひと時の交流は、我々の活動や理念をより深く知っていただける機会にもなり、大変ありがたい場となりました。

今後もツアーと並行したこのような機会を充実していけたらと思っております。

Photo: Mio Teycheney-Takashiro

▲ゲーツヘッドでのWSの様子

イギリスでは、ブライトン、マンチェスター、バーミンガム、ゲーツヘッドの4回、初めて太鼓を叩くという方ばかりという日もあれば、元気な男子中学生のみという日、現地の太鼓グループと初めての方が混合という日もあり、状況に応じた進め方をしながらその日、その時の音を楽しんでまいりました。

オーストリアではウィーン太鼓の皆様に招いて頂き、ハンガリーから参加された方々も加えた、計10名の方々との交流でした。太鼓が大好きという思いと真摯な姿勢で太鼓に向かう姿に、こちらも学ぶことが多い時間でした。

Photo: Mio Teycheney-Takashiro

デンマークのコペンハーゲンでは、いつも当地でお世話になる、(今回は公演のご主催でもあります。)ピーターさんの率いる「生動太鼓」の若いメンバーに向けたWSでした(写真上)。当たり前ですが、会うたびに皆、大人になっていきます…1時間半ノンストップでも終始、元気な彼らの吸収力には驚くばかりでした。

体験された方々は、その日のコンサートにもご来場くださり、終演後はロビーにて気さくに声をかけて頂き、本当に嬉しそうに、公演の感想を伝えてくれました。

間も無く私は帰国の途につきますが、日本の太鼓に対する興味や真摯な姿勢、そしてその土地ならではの太鼓の表現を直接感じる貴重な時間でした。ひと時でも音の一体感を共有した現地のみなさまとの再会を心から楽しみにしています。

今回、ツアーマネージャーのみおさんには、発案から実現に至るまでの様々な動きを、イギリスではTaiko Meantimeのマークさんから無償で太鼓をお借りし、WS進行では赤嶺さんに、通訳プラスアルファのユーモアある補足で終始和やかな場を作り出して頂きました。遠い異国の地で、新たなチャレンジを行う際、国内以上にハードルも多くなりますが、多くの皆様のサポートにより実現できたことを感謝いたします。

Photo: Mio Teycheney-Takashiro

▲講師・船橋(奥)と赤嶺さん(前)。バーミンガムWSの様子。

◉赤嶺さんは、鼓童の海外ツアー制作といえば!「Mr. AKAMINE」という存在でした。メンバーのこと、鼓童のことを第一に考える確固たる信念を持ち、皆の頼れる存在でしたが、新人の頃の私には、最も畏れ多い存在でもあり、正直怖かったです…。現在は、英国を拠点に鼓童の海外の活動をサポートしていただいています。今回、二人で過ごす時間も多く、色々なことをお話しすることができたのもとても幸せな時間でした。

ツアーはこの後、まだ一月以上続きます。太鼓の音色がとても心地の良い、多くの皆様に体感して頂きたい作品となっております。是非、各地の劇場に足を運んでいただけたらと思います。

ツアー班の皆さん、引き続き頑張ってね!

 

「鼓童ワン・アース・ツアー 2018 〜Evolution」ヨーロッパツアー(Kodo One Earth Tour 2018 : Evolution)

あったか刺し子教室開催!/米谷友宏

たたこう館では2月、3月の毎週土日に様々な体験教室を開催中です。2月17日は刺し子教室を開催!

Photo: Tomohiro Yonetani

藍染の生地にチクチクとカラフルな糸を縫っていきます。配色も人それぞれの個性が光ります。

Photo: Tomohiro Yonetani黙々と針を通す皆さん。細かい模様を少しずつ描いていきます。

Photo: Tomohiro Yonetani講師は鼓童文化財団スタッフの大井キヨ子です。

Photo: Tomohiro Yonetaniこの日佐渡は猛吹雪。
ですが、お茶をしながらおしゃべりしながら、午後のたたこう館にはあたたかな時間が流れていました。

Photo: Tomohiro Yonetani冬の体験企画、次回2月24日(土) は『土人形絵付け体験』です。3日前までにご予約ください。

3月も体験企画目白押し! たたこう館でお待ちしております!

続・あったかほっこりわっくわくな週末を!冬のたたこう館企画、受付中!

ほっこり料理教室開催/赤澤京

先日、たたこう館にて料理教室を開催いたしました。

Photo: Misato Akazawa

島内の参加者の皆さまとともに、佐渡の食材を使った、食べてほっとする食事を作りました。料理の名前は「野菜かみかみ・カレー風味」です。

旬の冬野菜を、サイコロのように切り、手作りのルーで味付けをします。盛り付けは、太鼓をイメージしたご飯にルーをかけて…美味しそうにできました。
Photo: Misato Akazawa
Photo: Misato Akazawaサラダは、温野菜と豆腐マヨネーズです。

Photo: Misato Akazawa

彩りも良く、目でも楽しむことができます。

野菜の味を感じることができ、食感も良く、カロリーも塩分も抑えられたメニュー。

参加者の方からは、
「普段の自分たちの食生活を見直す機会になった」
「これを食べることで、よく噛む意識を持つことができた」
とご感想をいただきました。

美味しい食事で会話も弾みます。

Photo: Misato Akazawa寒い日でしたが、心も体もほっこりした1日でした。また春に向けて、新しいメニューを開発中です。お楽しみに!

続・あったかほっこりわっくわくな週末を!冬のたたこう館企画、受付中!

大理石の教会/大塚勇渡

Photo: Hayato Otsuka

フレデリクス教会

中に入った途端に「無音」を感じました、そしてその厳かな雰囲気に心が浄化されていくのを感じました。

コペンハーゲンの街を歩く中で出会ったのは、「フレデリクス教会」。

Photo: Hayato Otsuka

フレデリクス教会

ドーム状の緑青屋根、それに大理石を使ったその白い姿が通称”マーブルチャーチ”とも呼ばれとても優雅で、うっとりしてしまう程の美しさでした。ヨーロッパは素晴らしい建築物が多いですが、人々の信仰のより所である教会は、特にこの様に歴史が深く美しいものが多くあります。このツアー中にも様々な場所で訪れており、その度に息を呑む様な感動があります。

Photo: Hayato Otsuka Photo: Hayato Otsuka

コペンハーゲン市庁舎

コペンハーゲンはデンマークの首都。政治だけでなく建築、芸術、音楽といった文化においてもデンマークの中心的存在で、その街並みも素晴らしいものでした。

Photo: Hayato Otsuka

街並み

Photo: Hayato Otsuka

ニューハウン

Photo: Hayato Otsuka

チボリ公園

Photo: Hayato Otsuka

クリスチャンズボー城

この様な場所で公演できるのはとても光栄な事です。今回も一期一会のお客様との出会いを楽しんで、頑張ります。

ツアー班みんな元気です。舞台スタッフ・加賀谷さんの誕生日でした!

Kodo One Earth Tour 2018 : Evolution
https://www.kodo.or.jp/performance/performance_kodo/4406