「道」稽古場より①/池永レオ遼太郎

Photo: Erika Ueda

1月。
6月の「道」公演に向けて、最初の顔合わせ稽古が行われました。

Photo: Erika Ueda

60代から20代まで。黎明期れいめいきより鼓童の根幹を作り上げてきた大先輩方。それを継承し発展させてきた先輩方。そして、これからの鼓童を担う我々若者達。3世代が作り上げる、新たな「道」です。

Photo: Erika Ueda

先輩方の一挙一動全てに自分たちの至らなさを痛感する毎日です。
たたずまい。音。稽古に取り組む姿勢。只々、圧倒されるばかりです。

Photo: Erika Ueda

我々若手は全力で喰らい付き、少しでも多く吸収し、より良い舞台を皆さまにお届けできる様、精進して参ります。

Photo: Erika Ueda

余談ではございますが、今回私は演出補佐として作品作りに関わらせて頂いています。新たな表現や曲などにも積極的に取り組んで参ります。

Photo: Erika Ueda

Photo: Erika Ueda

血湧き肉躍る。
まだまだ先ではございますが、「道」公演、乞うご期待くださいませ。

鼓童特別公演2018「道」

公演予定地:北海道、岩手、宮城、山形、福島、茨城、栃木、群馬、東京、愛知、京都

【東京・浅草公演】2018年2月3日(土)チケット発売!

鼓童特別公演2018「道」全国ツアー

この冬はたたこう館に行こう!/赤澤京

2月のたたこう館企画「ぽっかぽかでわっくわくな旅」の料理教室のメニュー試作会を行いました。

食事のテーマは、「佐渡の食材を使った、食べてほっとする食事」

今回のメニューは、冬野菜を使ったほっこりカレー。財団の活動の一環である「エクサドン」にもつながるメニューづくりをしました。メンバーは、鼓童文化財団より、高津万理、宮﨑正美、赤澤京、汐彩クリニックより森本貴子副院長も参加してくださいました。

カレールーはスパイスから作った、手作りのルーです。

ベジブロスも使って野菜のうまみがぎゅぎゅっと凝縮されています。具材は大根・レンコン・さつまいもなど冬の食材をサイコロ型に切り、歯ごたえのある食感を意識して作りました。よく噛んで食べることで、脳の発達や胃腸の働きが促進されます。子供の知育や、高齢者の認知症予防にもつながり、満腹感も得られます。

見た目にもこだわり、太鼓をイメージした盛り付けをしました。

中には、可愛らしい女の子のカレーも…
子どもも大人も見て楽しい気持ちや、ワクワクする気持ちになれたらと工夫をしました。

たたこう館スタッフにも試食してもらい、皆んなの意見を聞きました。次へのチャレンジも見つかり、更に美味しくしたい意欲が湧きました。見て楽しい、食べて美味しい、そして健康になれる。そんな素敵なメニューを目指します!

2月の料理教室のメニューは、このほっこりカレー。(3月は佐渡の伝統料理を予定) 宿泊企画もございます、島外からのご参加も大歓迎!!!

料理教室に加え、たたこう館では2月3月の毎週土日、ものづくり体験、太鼓体験とお楽しみ盛りだくさんな、プログラムになっております。

皆さま、2月、3月の週末は是非たたこう館へお越しください!

たたこう館企画「ぽっかぽかでわっくわくな1泊2日の旅 〜こころもからだも癒す2月の佐渡〜」参加者募集!

 

新研修生面接にて/内田依利

1月7日・8日の1泊2日で、「太鼓芸能集団 鼓童」メンバー養成コースの新研修生を選考する実地面接を柿野浦研修所にて行いました。

1日目の夕方、現研修生による稽古発表の時間がありました。次の後輩へむけて張り切って演奏する研修生たち。年末年始は9ヶ月ぶりに実家に戻った研修生たちから出ていた言葉は、どれも実感がこもっていました。

「人間はすぐに怠けたがる!」

下界(研修生は島外をこう呼ぶ  笑)には人を怠けさせるものにあふれていて、いくら集中しようとしても、誘惑が多すぎると気づいたようです。
目の前のことに集中できないので、やることも雑になり、やる気も失せていく感覚があったと話してくれました。研修所では、必要最低限のものしかないから工夫することを覚えて行きます。研修所が、いかに集中して学ぶことに恵まれているかを心から実感したと言っていました。また、他には今まで親が当たり前にやってくれていた、料理、洗濯、掃除がいかに大変なことか分かりましたと言っていた研修生も。

世の中の20歳前の人たちが、どれほど実感を持って、このようなことに気が付けるだろうかとしみじみ思ってしまいました。

4月、高卒の何名かの研修生たちは、学生気分が抜けませんでした。その頼りなかった学生たちが、みるみるしっかりと研修生になり、若者の顔になっていきます。そんな中でも一緒に過ごして色々伝えていると、本当に伝わっているのだろうかと心配になる時もあります。

ですが、今回の彼らの素直な気持ちから出てきた言葉は、ちゃんと受け止めてそれぞれの種を育ててくれていることを教えてくれました。

彼らに学ばせることや教えることはできません。

できるのは種を蒔き、環境を整えること。

悩みながら、工夫しながら、失敗もしながら自分なりに気づいて育てた種は、自分だけの花にいつか育ってくれると思います。

新しい研修生にも期待しつつ、みるみる変わっていく研修生の成長スピードに自分も食らいついていきたいです。

新年あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます

2018年、新たな年がスタートいたしました。昨年は、北米、国内と約半年をかけての『打男』ツアー、年間を通しての『交流公演』、そして玉三郎さんとの共演2作目『幽玄』、佐渡に根ざした『アース・セレブレーション』や『佐渡宿根木公演』等々目まぐるしくも、充実した一年となりました。皆様には改めて感謝申し上げます。

昨年の秋、大先輩であり、現在も研修所の講師をお願いしている、金子竜太郎さんとお話しをする機会があり、その際に『村や共同体では第4世代からその真価を問われる』との言葉を頂きました。

私は、年初の機関誌に進化深化、2つの『シンカ』掲げておりましたところ、3つ目の『シンカ(真価)』という言葉に、私達もまさに、そのような時期に差し掛かりつつあり、重要な時を過ごしていると改めてその重みに気づいた次第です。

私達のようなグループは、先輩から頂いた思いや技術という財産のもと、活動ができております。それらを受け継ぎ、今という時を楽しみながら、次の世代にまた託すことができます。本年も欧州『螺旋』ツアーを皮切りに、多彩な活動を予定しておりますが、その可能性を無限に広げ、3つの『シンカ』を胸に本年も一層の精進を重ねます。

本年も皆様にとって良い年になりますよう、お祈り申し上げるとともに、変わらぬご支援、ご鞭撻をお願い申し上げます。

               2018年元旦 代表 船橋裕一郎

伊藤多喜雄さん追い込み稽古!〜研修生最終発表会/内田依利

伊藤多喜雄さん追い込み稽古!〜研修生最終発表会

毎年12月、最後の発表会直前の追い込みの時期に、研修所では民謡歌手の伊藤多喜雄さん稽古期間があります。

熱く熱く、研修生一人一人と向き合い、自らも歌い続けてくださる稽古が続きます。

お腹の中から叫びたくなるような歌を。内臓全体で歌うんだと。民謡にも色々な歌があり、その背景も実感とともに話しくださいます。自らの50年の民謡歌手人生を切り分けてくださる貴重な時間です。その時代や仕事の様子が目に浮かぶような話しぶり。

木造の研修所校舎に、外では雪が降っていて、ストーブ一つではなかなか暖まらない室内。そこに故郷への思い、辛い仕事も受け入れること、仕事の帰りを待ちわびる思い、そういう思いを重ねてみろと。毎日やることがたくさんあって、忙しい研修生も、この最後の発表会の時期に初心を思い出した様です。

1年生は進級発表会、2年生は最終発表会。この多喜雄さんの稽古期間を経て、研修生活の思いを音に込めて打ち込み、歌い、踊りました。技術的には未熟であっても、やはり原点はこの思いが本気であるかどうか、伝わるかどうか。発表会はいつも、見ているこちらも身が引き締まります。

この音で、今年一年を締めくくりました。ありがとうございました! お疲れ様でした!

祝・開館10周年!たたこう館まつり/赤澤京

エクサドンステップアップ講座受講生の皆さん。50〜70代の皆さんのパワフルな太鼓に、元気をいただきました。

おかげ様で今年、佐渡太鼓体験交流館(たたこう館)は開館10周年を迎えることができました。感謝を込めて、今年も「たたこう館まつり」を開催しました。

10周年を記念した特別企画のちんどん体操には、名誉団員の小島千絵子や横浜からちんどん芸人さんもゲスト参加! 会場のみんなで体を動かし、ぽかぽか温かい時間を過ごしました。

節目のお祝い「お菓子まき」では、たくさんの子どもたちが夢中になって参加してくださいました。

下げ紙づくりでは、縁起物やたたこう館オリジナルの図柄をお楽しみいただきました。たたこう館では引き続き下げ紙の販売を行っております。

島内で活動する様々な音楽グループの皆さんによる演奏のほか、お正月飾り「下げ紙」づくり体験や、島内の飲食店「Un Grand Pas」さんが考案した原木太鼓やまいもくんとぶたばなちゃんにちなんだ10周年スペシャルメニューの提供、

原木太鼓のやまいもくん、ぶたばなちゃんにちなんだ10周年スペシャルメニュー豚肉ロース燻製丼 山芋ピクルス添え

特産品や手作り品などのお買い物コーナーなど、盛りだくさんの内容でお届けしました。

小さなお子さまからご年配の方まで、300名以上のお客さまにお越しいただき、盛況のうちに終えることができました。

住吉集落出身女性のグループ「姐樽」の皆さんからは樽太鼓の軽快なリズムに合わせて演奏を披露していただきました!

島内で活動するバンドグループ「明暗順応」さん。佐渡にちなんだ歌詞が登場するオリジナルソングなどをご披露いただきました。

ご来場の皆さま、出演・出店の皆さま、講師の方々、大変ありがとうございました!

研修生も元気よく演奏を披露!

日々皆さまの応援のおかげで我々も活動ができるのだと実感できた1日でした。来年もさらに、楽しい企画を目指します。

これからもたたこう館をどうぞよろしくお願いします!

鼓童文化財団スタッフによる「佐渡太鼓倶楽部」の演奏。数日前からスタッフも太鼓の練習に励みました!

秩父夜祭り見学/草洋介

秩父夜祭りのお囃子は私たちの演目の「屋台囃子」の元になったものです。山車や笠鉾の中で演奏されるので、狭い場所でも打てるように太鼓を足で抱えて打つスタイルが特徴的です。

、、と研修所では教わるのですが、鼓童の舞台では太鼓を全身を使って演奏するのでなかなか「山車の中(狭い場所)で演奏している」というイメージがつきにくかったりします。

ということで、佐渡にいるメンバー数人で計画を立てて夜祭りの見学に行くことにしました。

交代で車を運転しながらたどり着いた秩父の街は祭りの雰囲気一色となっており、人の熱気で溢れかえっていました。

 

遠くからうっすらと聞こえる太鼓の音、時折あがる人の歓声。歩いて秩父神社へと向かう道中は本当にワクワクしました。

そんな中、突然目に飛び込んできた山車。
集まった数千の人の波に浮かぶ船のようにも見え、囃子の手の一つ「大波」と呼ばれる太鼓の連打はこの大きな船が悠々と海を進んでいくイメージなのかもしれないと思いました。

すっかり祭りの雰囲気に酔いながら御旅所(巡行の終着地)に着いた時、六台の山車と笠鉾が既に集まっていました。
そこでは一旦囃子の音は止めるので静かだったのですが、その時改めて祭りのために1日中太鼓や笛や鉦を演奏し続けた打ち手の存在を感じました。

決して表には現れず、黙々と自分のやるべきことをやって祭りを支えていたのだと思うと感動して涙が出そうになりました。

本当に見に来て良かった、、。
帰り道、明日もまた自分のやるべきことに向き合って頑張ろうと思いました。

そば打ち&太鼓体験/本間康子

2017年12月9日、たたこう館に新潟県職員労働組合佐渡支部の皆さまが親子で来館され、「そば打ち&太鼓体験」を行いました。本日の先生は、地元・小木の佐藤政明さん。私はアシスタントとかけ汁作りを担当しました。

まずは、そば粉の感触をさわって確かめていただきました。蕎麦粉は新そば100%の「十割そば」です。水を少しづつ加え、まとまってきたら体重をかけてこねていきます。

3つの班に分かれていただき、麺棒を使って丸く伸ばすところを順番に体験。

ほとんど初めての方でしたが、大人も子どもも皆さん上手!うすーく、まるく伸ばすことができました。

切り終えたところで、太鼓体験へ。1時間後のランチタイムには、皆さんご自身でおそばをゆでて食べていただきました。自分で打ったおそばの味は格別だったことでしょう!

雅幸・佑太コンビ/住吉佑太

Photo: Takashi Okamoto

坂本雅幸という大先輩と、住吉佑太という新人のコンビ。
始まりはアマテラスの「草分け」という曲から。それに続いて「炯々」「霹靂」「カデン」「段」と、五年間一番近くで雅幸さんの姿を見てきました。

Photo: Takashi Okamoto

ありがたいことに僕はいつも、雅幸さんの対で演奏することが多かったんです。

Photo: Mayumi Hirata

「草分け」に関しては、アマテラス、金丸座、神秘、打男……

人前で演奏した数だけでも400回は越えているかもしれません。

「いったい、あと何回やるんだろうな」と雅幸さんはよく言いました。

「それもあと2回ですよ」と心の中で答えてみると、なかなか感慨深い思いが湧いてきます。

Photo: Takashi Okamoto

僕が鼓童に入って間もない頃、雅幸さんがヨーロッパツアーから帰ってきた春、初めて稽古をつけてもらいました。

演目は「SHAKE」の締獅子だったかと思います。

しかし稽古の内容は、フレージングでもストロークでもなく「打つ前の空気感」について。

「SHAKE」という曲をご存知の方はお分かりかと思いますが、締獅子のフィルインから始まります。その一打を打つ前に、何百人もの観衆の目や耳を、自分の手元に集める気持ちでと雅幸さんは教えて下さいました。

「エネルギーを発散したいときと集中させたいとき、胸の角度で自分を表現するんだよ」

今でも舞台に立つとき、この言葉を思い返します。

Photo: Takashi Okamoto自分が前へ出るときは胸を開き、バッキングにまわるときは胸を落とす。音の強弱と胸の表現、まさに音楽と身体言語を一致させるということ。

雅幸さんとはよく酒を飲みました。国内でも海外でも、よく飲みに連れていってくれました。(というよりも僕が行きましょう!と声をかけることの方が多かった気もしますが)

初めて雅幸さんが住居棟(若手の独身寮)に飲みに来てくれたときは、嬉し過ぎて30分で酔いつぶれてしまい、雅幸さんを困らせました。

雅幸さんが30歳になる誕生日のときは、僕が企画して鼓童村の中庭で盛大にバーベキューをしました。

Photo: Takashi Okamoto

酒を飲みながら、本当に取り留めのない話から太鼓の話まで、たくさん話し込みました。雅幸さんの性格と人柄を知り、大事にしているモットーを学び、馬鹿なこともたくさんしました。

食べ放題じゃない焼肉に行って、すさまじい金額に恐れ慄いたり

優柔不断な雅幸さんのために、一緒に行ってギターを選んであげたり

二人で海へ飛び込んで、あまりに強い日本海の波力で岩に打ち上げられたり

僕がウクレレで雅幸さんがギターのブルースとも言えないセッションにハマったり

ドイツビールを飲みに行く前に二人で走り込んで「これじゃプラマイゼロですね」というと「定点的なゼロと、行って帰ってきたゼロは質が違う」という格言が生まれたり……

その1つ1つの思い出が、僕たちの音をピタリと合わせるための糧になっていきました。

雅幸さんは、やせ我慢を現実に変える男でした。

どんなに薄着で寒そうでも「寒くない」と言い、どんなに顔が真っ青できつそうでも「余裕や」という。

変なところが負けず嫌いで、どんなに乗り気じゃなくても煽るとやってくれる

Photo: Ryotaro Leo Ikenagaそんな雅幸さんを心から尊敬していて、今も憧れています。

それでいながら飾らず気さくで、いつもそばにいたいなと思わせてくれる先輩。

Photo: Takashi Okamoto雅幸さんが鼓童から卒業するということは、僕が雅幸さんから卒業するということでもあります。

いつだって目標にしてきた、雅幸さんより目立ちたい!という一心で、並んで舞台に立ってきた日々から。

あと2公演。新潟と佐渡。

打男ツアーは12月まで続きますが、後半戦は(石塚)充さんとダブルキャストで交代になるので、雅幸さんと一緒に舞台に立つのはあと2回です。

泣いても笑ってもあと2回です。

ぜひ、新潟公演へ!

ぜひ、佐渡公演へ!